GIC傘下のGLPが新たな成長市場を求めてブラジルへ

シンガポール政府投資公社GIC傘下の物流不動産投資会社のGLP(GLプロパティーズ)は、計14億米ドル(約1150億円)をブラジルを中心とした南米の物流不動産へ投資する計画を発表。GLPはカナダの公共年金基金運用CPPIBと中国政府投資公社のCIC、GLPの株式の過半数を保有するシンガポール政府投資公社のGICとの共同投資を行う。南米市場向け投資として複数のポートフォリオの既存施設を取得する見込みで、すでにブラジルのプライベートエクイティ会社と物流不動産ポートフォリオの売買契約を結んだと見られる。投資予定不動産の大半はブラジル国内でサン・パウロとリオ・デ・ジャネイロに集中する見込み。GLPは2011年のシンガポール株式市場上場以来、日本・中国の物流不動産へアジアの政府系投資会社などとの共同大規模投資を続け急成長しており、12月21には日本でのREIT上場も予定している。(本稿作成時) (弊社記事『Global Money Flow』より*月刊プロパティマネジメント誌2012年12月号掲載)

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人気を集めるブラジル不動産投資ファンド

米不動産ファンド運用大手のTishman Speyerの組成するブラジル投資ファンドが、当初予定の5億ドル(約400億円)を上回る5億4千万米ドルを機関投資家から集める。当ブラジルファンドへは、国外での高く持続的な成長ストーリーを求める米国の年金基金などから多くの資金が投資させていることに加え、韓国NPSが2億ドルを投資するなど海外のSWFからも高い関心を集めている。Tishman Speyerは1990年代よりブラジルの不動産市場への投資を始め、現在までオフィスのバリューアップや住居の開発などを主にサンパウロ、リオデジャネイロ等で行っており今回のブラジルファンドは第3号ファンド。米国では国内での長期成長と同時に高いリターンが見込める投資案件が枯渇してきていることから、ブラジルなどの不動産市場へ機関投資家からの需要が高まっており、他運用会社が組成するブラジルファンドへも米国の機関投資家から多くの資金が流れ込んでいる。

(弊社記事『Global Money Flow』より*月刊プロパティマネジメント誌2012年9月号掲載)

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北米年金基金からの資金が集まるラテンアメリカのショッピングセンター

好況に沸くラテンアメリカ地域では、ブラジルやコロンビア、チリをはじめとするラテン・アメリカ地域でのショッピングセンターへはカナダの公共年金基金であるCPPIBやケベック州公民年金基金をはじめ、北米の大型投資家からのショッピングセンターへの投資が続いている。ラテン・アメリカ地域では今後の2年で実に200以上の新規ショッピングモールの完成オープンが見込まれている。

(弊社グローバル不動産マーケットニュースレター2012年5月号より)

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ブラジルの低中間層向け住宅開発市場にニッチで大きなチャンス

ラテン・アメリカ市場に特化した米・不動産投資運用会社Paladinは、ブラジルの低中間層向けの住宅を開発する建設会社への4000万ドル(約32億円)の投資を発表。Paladinは今までにもラテン・アメリカへ投資するファンドを複数成功させており、運用成績への旺盛な期待から米国の年金基金などから多くの投資資金の獲得に成功している。今回はそのうちの投資案件の一つとなるが、経済が成長中のブラジルでは政策の後押しもあり低~中間層向け住宅への需要が急激に上昇してい中、開発する建設会社へのファイナンスが大きく不足しており、Paladinは銀行などに代ってそういった資金ニーズに対して投資する。市場間関係者によると、この手の資金の貸し手へのリターンは15-25%に上るとの事。同様の投資チャンスには伝説的な投資家のサム・ゼルが率いるEquity Internationalなども興味を示し参入を表明している。

(弊社グローバル不動産マーケットニュースレター2012年5月号より)

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